「蒼天航路」という麻薬を紹介する

物語の始めに「とん」(獣偏に貪るという漢字だがGoogleは知らないらしい)と名の付いた、孔子の教えに出てくる想像上の怪物が紹介されている。そいつは物凄く大きく貪欲で、この世にあるものすべてを食べ尽くしてしまう。人、城、街、山を食っても飽き足りず太陽まで食べてしまい、真っ暗な世界の中で最後に見つけた自分の尻尾を食べ始め、自分を食い尽くし、最期には無だけが残る。


「蒼天航路」を読み進めていくと自分がこの「とん」になったんじゃないか?と錯覚するくらい貪るよう読んでいた。
そう、タイトルにある通りこのマンガは麻薬なんだ。
あまりにも熱い物語なので、モチベーションを上げたり刺激は十分過ぎるほど貰える。その代りに刺激が強すぎる為、とてつもない中毒性がある。


面白すぎるので、僕は寝食どころか財を成すという志も忘れて、他のやらなければいけない事を一切やらずに1週間ほど読み耽ってしまった。しかも最期は惰性で読んでいた。読み始めの衝撃が強すぎて「もっとあの刺激が欲しい!」と、完全な脳内麻薬中毒者になっていたのである。


僕はタバコもオナニーもすんなり辞めることができたので、依存にはそこそこ強い耐性があると思うが、それでも一週間は止められなかった。因みにまだ読み終えてない。ちょっと怖くてまた読み始める勇気がない。





蒼天航路は三国志の漫画だ。通常、三国志といえば劉備玄徳がメインで書かれている。しかし蒼天航路はメインがあの曹操孟徳なのだ。
三国志を知らない人のために補足すると、劉備は、戦はがめっぽう弱くて何度も負けて敗走して他の国の厄介になるんだけど、民衆から絶大な人気がある男。
曹操は逆に、情け容赦なく人を殺す血も涙もない戦が強すぎるカリスマ中のカリスマ男。
そしてもう一人、能力、人格共に優れた父と兄を暗殺され19歳で後継者となった二人を超す逸材の孫権。
この3人が中華で覇を争うようになるまでと、その後の物語だ。


今述べたように曹操は悪者なんだ。それも圧倒的な。だからこの曹操を主人公にするってことは、ハンターハンターで例えるならば、クロロがどのように育ち、どのように旅団のメンバー達と出会って旅団を結成したのか。そしてどう死んでいくのかが読めるって事だ。これに惹かれない訳がない。
悪者ってそれだけで魅力的だ。カッコイイし、モテるし、強いし、何より強い自分を持ってる。曹操をメインに選んだことだけでも他のマンガとは違う。


僕が思うに漫画の要素は
・ストーリー
・絵
・言葉
に大別されると思う。
ストーリーについてはもう書いた。残りの絵と言葉なんだけど、絵は思いっきり劇画だ。むさ苦しいことこの上ない。それにテストステロン全開の熱い言葉が合わさって、それはもうサウナの様な熱気ムンムンの状態に仕上がってる。


これを読めば、普段上司にこき使われてペコペコして萎縮する事が習慣になってしまった人も、「ハッハーー!」と声高に笑いながら駅弁で女をイカセまくるワイルドな漢に変わる事は間違いない。
しかし最初にも書いたけど、これを読んで貰ったエネルギーは正しく使うこと。読んでテンション上がってそのエネルギーを更に読むことに費やすと廃人になる。マジ麻薬なんで。



投稿者:

navy

金融資本と社会資本の構築を目指す

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